ホットケーキは胃に優しい

こんな時期なのに、いや、こんな時期だからか、風邪を引きました。

やっかいなことに、お腹に来る風邪のようです。

何か食べようとしても胃が受け付けない。それどころか、まったく食欲が沸かないのです、このわたくしが。

そんなわけで、この2、3日のあいだ、お粥を食べていました。

お粥、好きじゃないんです。好きじゃないんですけど、こう胃腸が弱るとお粥って美味しいものなのねぇ、とちょっと感動していたんです。

お粥の優しさに癒されていたわたくしですがそれもはじめだけ。元来食いしん坊なので、やっぱりだんだんお粥に飽きてきました。

温かいホットケーキが食べたくなりました。

何かお粥以外に食べられる物はないか…と調べてみたところ、なんと胃腸に優しい食べ物と言えばやっぱりお粥、柔らかくしたうどん、などなど。ガーン。

なんでも、冷たい物、辛い物、カフェイン、特にアイスなんかは厳禁だそうで…(うえっ昨日食べちゃったよ、そのあと胃が痛くて泣いたけど)。

うーん、何か、何か…とすがる思いで見ていくと、なんとカステラの文字が!

おお、カステラ、食べたい!でも買いに行くのは面倒だ。

というわけで、家で常備しているホットケーキの素でカステラもどきを作ることに。

余談ですが、うちはいつも日清の国産小麦のホットケーキミックスを常備しています。これが本当に美味しいんです。

外側はサックサク、中はふんわり、優しいお味。嫌なバニラの香りも、生地のねっとり感もありません。

いま流行りの煌びやかな「パンケーキ」ではなくて、おうちの味の「ホットケーキ」の味がする、このホットケーキミックスがお気に入り。

 

そして出来たてのカステラといえば、やっぱり憧れは『ぐりとぐら』のカステラ。

お鍋にいっぱいのカステラ、もといホットケーキなんて、この傷む胃を抱えた身であってもなんとも心がウキウキしてきます。

なので、これまたお腹痛でお休みしている下の子(というか風邪はここから来た可能性大)と一緒にミックスを混ぜたら、一気にフライパンに流し込む!

ところが、ここでフライパンいっぱいのホットケーキの出来上がり!としたいところなのですが、うちのフライパンが大きすぎたのか、ミックスが少なかったのか…。

「普段より大きいね」くらいのホットケーキが出来上がりました。…まぁ、1枚1枚ちまちまやくよりはダイナミックにできたからいいか。

でもやっぱり大きい!!久しぶりに「食べたい」気持ちがムクムクっとわいてきます。

温かくて大きくて、丸くてふわふわ。坊が今すぐにでもかぶりつきたい意気込みでしたが、その気持ち分かる!身体が求めていたものって感じ、本能で分かるのね。

お互い飢餓状態の腹を抱えて、いそいそと包丁を入れます。本当はぐりとぐらみたいに手づかみではぐはぐと食べてみたかったねぇ。

外はこんがり、中はふっくら。うん、上出来です。

お腹のためには何もかけないで食べた方が良いんだけど…。

やっぱりかけちゃう、バターとはちみつ。ホットケーキには誰がなんと言おうとバターとはちみつだよね。

ホットケーキを一口、やっぱり美味しい!

ホットケーキはこの最初の一口目が抜群に美味しい。温かくてふわふわで、食べるとお腹から温かくなってきました。

からっぽの胃の中に、ホットケーキの温かさが広がって、身体もホカホカあったかくなってきたみたいです。

風邪を引いてから、久しぶりに食べ物を「おいしい」と感じました。

温かいものって元気になる。温かくて美味しいものだったら、なおさら元気になるんですね。

痛む胃にも、食べ物に飢えた食いしん坊の心にも、ホットケーキはとっても優しかったです。

 

風邪引き3人(わし、坊主、旦那さん)でうふうふ食べていると、小学生のお嬢さんが帰ってきました。

さっそく「あー!何食べてるの!!」と大騒ぎしたので、みんなでおやつ。

たまにはこんな日があってもいいね、と思った風邪引きの日でした。